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需給動向


中国の品目別野菜輸出・価格動向(2009年8月)
~価格は、多くの品目で前月および前年同月を上回る~

調査情報部



品目別野菜輸出状況

1.たまねぎ ~全体の輸出量は減少も日本向けは増加~

 8月の輸出量は、前年同月比91%の49,192トンであった。日本向けの輸出量は府県産たまねぎの不足などを背景に同132%の15,684トン、ベトナム向けは同125%の16,143トンと増加したが、ロシア向け輸出量は同84%の6,582トン、フィリピン向けは同48%の2,568トン、マレーシア向けは同37%の1,408トンと大幅に減少したことが全体の輸出量の減少につながった。

 また、8月の輸出価格は、同108%のキログラム当たり26円であった。

 1月~8月の累計の輸出量は、前年同期比108%と増加し、輸出価格は同113%のキログラム当たり27円と上昇した。

表1 中国のたまねぎ輸出状況

資料:Global Trade Information Services社“Global Trade Atlas”のデータより作成
注 :中国FOB価格の円換算はGlobal Trade Atlasの換算による
(以下、表2~表7において同じ)

2.にんにく ~輸出価格は引き続き大幅に上昇~

 8月の輸出量は、前年同月比78%の157,598トンであった。ブラジル向けの輸出量が同141%の13,186トン、バングラデシュ向けが同191%の10,391トンと大幅に増加したが、主要輸出先国であるインドネシア向けの輸出量が同52%の36,844トンと大幅に減少したため全体の輸出量は減少した。また、日本向けの輸出量は、同77%の1,235トンと減少した。

 8月の輸出価格は、同205%のキログラム当たり78円と前月に引き続き大幅に上昇した。

 1月~8月の累計の輸出量は、前年同期比103%と増加し、輸出価格は、同102%のキログラム当たり44円と上回った。また、日本向けは同78%のキログラム当たり73円と大幅に下回った。

表2 中国のにんにく輸出状況

3.ねぎ ~輸出価格は引き続き上昇基調~

 8月の輸出量は、前年同月比92%の1,867トンであった。日本向けの輸出量は、同83%の1,664トンと減少した。輸出量の大部分を占める日本向けの輸出量の減少が全体の輸出量の減少につながっている。

 8月の輸出価格は、前年同月比160%のキログラム当たり105円と前月に引き続き上昇している。

 1月~8月の累計の輸出量は、前年同期比81%の17,013トンと減少し、輸出価格は、同99%のキログラム当たり89円と前年並みで推移している。日本向けも前年同期比99%のキログラム当たり92円と同様に推移している。

表3 中国のねぎ輸出状況

4.にんじん ~日本向け輸出量は大幅に増加~

 8月の輸出量は、前年同月比117%の38,015トンであった。日本向けの輸出量は、同303%の4,216トンと大幅に増加した。

 8月の輸出価格は、同108%のキログラム当たり42円と前年同月を上回った。

 1月~8月の累計の輸出量は、前年同期比105%の268,993トンと増加し、日本向けも、前年同期比137%と増加している。輸出価格は、同98%のキログラム当たり39円と若干下回った。日本向けも同様に同91%のキログラム当たり50円と下回った。

表4 中国のにんじん輸出状況

5.しいたけ ~輸出価格は引き続き安値~

 8月の輸出量は、前年同月比120%の708トンであった。主要輸出先国である米国向け輸出量は、同65%の225トンと減少したが、日本向けは同174%の143トンと増加し、前年度にはほとんど輸出のなかったマレーシア、タイ向けが増加したことで全体の輸出量は増加した。

 8月の輸出価格は、同78%のキログラム当たり296円と安値で推移しており、日本向けは、同71%のキログラム当たり227円と大幅に下落した。

 1月~8月の累計の輸出量は、前年同期比115%と増加し、輸出価格は、同93%のキログラム当たり274円と下回った。

表5 中国のしいたけ輸出状況

6.しょうが ~日本向け輸出量は大幅に減少~

 8月の輸出量は、前年同月比91%の24,516トンであった。マレーシア向けの輸出量が同140%の2,768トンと増加したが、パキスタン向けの輸出量が同63%の3,224トン、バングラデシュ向けが同59%の1,483トン、日本向けが同73%の2,263トンと大幅に減少したことが全体の減少につながった。

 8月の輸出価格は、同119%のキログラム当たり92円と大幅に上昇しているが、日本向けは、同77%のキログラム当たり109円と下落した。

 1月~8月の累計の輸出量は、日本向けは前年同期比95%の30,975トンと若干減少したが、パキスタン、バングラデシュ、マレーシア、米国などへの輸出が増大したため、前年同期比140%と大幅に増加し、輸出価格は、同85%、キログラム当たり71円と下回った。日本向けも同86%、キログラム当たり109円と下回った。

表6 中国のしょうが輸出状況

注:しょうがの輸出データには調整品が含まれていると見られる

7.冷凍ほうれんそう ~安定した輸出状況~

 8月の輸出量は、前年同月比119%の2,719トンであった。日本向けの輸出量も同144%の1,132トンと増加した。

 8月の輸出価格は、同89%のキログラム当たり86円と安値であった。

 1月~8月の累計の輸出量は、前年同期比103%と前年並みで推移し、輸出価格は、同89%のキログラム当たり84円と下回った。

表7 中国の冷凍ほうれんそう輸出状況

表8 中国の野菜輸出状況

(単位:t、円/kg)

資料:

Global Trade Information Services社“Global Trade Atlas”のデータにより作成

:( )内は関税番号
:中国FOB価格の円換算はGlobal Trade Atlasの換算による
:しょうがは調製品の数字が含まれているとみられる


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