東京都および大阪市中央卸売市場における入荷量・価格の動向（2009年７月）～長雨、日照不足、低温などの天候不良の影響により根菜類、果菜類、土物類を中心に入荷量は減少し、価格は前年を上回って推移～－月報野菜情報－需給動向

需給動向

東京都および大阪市中央卸売市場における
入荷量・価格の動向（2009年７月）

～長雨、日照不足、低温などの天候不良の影響により根菜類、果菜類、
　土物類を中心に入荷量は減少し、価格は前年を上回って推移～

野菜需給部　調査情報部

（１）　７月の気象概況

　７月の気象は、太平洋高気圧の張り出しが弱く、梅雨前線が本州付近に停滞した。このため北日本などでは気圧の谷の影響を受けやすかったため、曇雨天の日が多く、著しい日照不足となった。また、前線や低気圧が頻繁に通過したため、一部地域で大雨となった。

　気温は、上旬、中旬は東北、関東、甲信越など各地で平年を上回った。下旬は、寒気や曇雨天の影響により東北、甲信越などの地域で平年を下回った。

　降水量は、上、中旬に北日本などで平年を上回る一方、関東などでは平年を下回った。下旬は前線が本州付近に停滞したため、一部地域で豪雨となるなど各地で大雨となった。

　日照時間は、上旬、中旬は北日本で平年を下回った。下旬はおおむね全国的に平年を下回った。

（２）　東京都中央卸売市場

　７月の東京都中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が12万６千トン、前年同月比95％、価格はキログラム当たり220円、同109％であった。上旬は、曇雨天の影響により、だいこんなどの根菜類、なす、トマトなどの果菜類で入荷量は減少した。中旬以降は、たまねぎなどの土物を加えた多くの品目で入荷量は減少した。

東京都中央卸売市場の動向（７月速報）

注：平年比は過去5カ年平均との比較
資料：東京青果物情報センター「青果物流通年報」

指定野菜の卸売価格の推移（東京都中央卸売市場）

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（単位：円/kg）

注　：

平年とは、過去５ヵ年（15～20年）の旬別価格の平均値である。

資料：

東京青果物情報センター「東京都中央卸売市場における青果物の産地別入荷数量及び価格」

（３）　大阪市中央卸売市場

　７月の大阪市中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が３万４千トン、前年同月比98％、価格はキログラム当たり205円、同105％であった。

　葉茎菜類のキャベツ、はくさい、レタスは順調な生育であり、出荷調整を行いながらの出荷となったが、需要は鈍く、価格は安値で推移した。一方、果菜類のきゅうり、なすは曇天続きによる日照不足などの影響による生育不良から入荷量は減少し、価格は前年を上回って推移した。また、土物類のばれいしょ、たまねぎはいずれも春先の天候不良により府県産は不作、小玉化となり入荷量は減少し、さらに後続産地となる北海道産の生育の遅れなどが見込まれたことによる先高感から、価格は前月に引き続き前年および平年を上回る高値の推移となった。

　品目別には次のとおり。