野菜需給部 調査情報部
5月の全国の気象について、気温は、寒気の影響も少なく、全国的に平均気温は高めで推移した。特に北日本、東日本で高温傾向となった。
降水量については、上旬、中旬は、高気圧に覆われて晴天が続き、九州では平年を下回る降水量となり、九州を中心とした西日本では少雨傾向が顕著となるなど、全国的に降水量は少なかった。下旬は、東海などでは引き続き少雨傾向であったが、関東では平年を上回る降水量となった。日照時間については、全国的に平年を上回った。
沖縄地方と奄美地方は、平年より遅い梅雨入りとなった。
5月の東京都中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が13万7千トン、前年同月比97%、価格はキログラム当たり222円、同102%であった。上旬は、4月下旬の曇雨天と低温により多くの品目で生育が鈍く、入荷量は伸びなかった。中旬に入ると、晴天が続き、気温が高く推移したことにより生育は回復し、果菜類について入荷量は伸びた。下旬は、好天により、多くの品目で安定した入荷となったが、土物類の入荷量が減少した。
品目別には次のとおり。
東京都中央卸売市場の動向(5月速報)
注: 平年比は過去5カ年平均との比較
資料: 東京青果物情報センター「青果物流通年報」
指定野菜の卸売価格の推移(東京都中央卸売市場)
※クリックすると拡大します。
(単位:円/kg)
注 :
平年とは、過去5ヵ年(15~20年)の旬別価格の平均値である。
資料:
東京青果物情報センター「東京都中央卸売市場における青果物の産地別入荷数量及び価格」
5月の大阪市中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が3万7千トン、前年同月比99%、価格はキログラム当たり206円、同103%であった。
キャベツ、はくさい、トマト、ばれいしょ、たまねぎについては、主産地の作付面積の減少、生育不良などにより入荷量が減少し、価格は前年を上回った。にんじん、きゅうりについては、比較的入荷も順調であり、価格は前年を下回った。
また、新型インフルエンザによる市場への影響は、学校の休校、外食産業の不振などにより若干影響があったと思われる。
品目別には次のとおり。
(執筆者:東果大阪株式会社 柳原孝司)
大阪市中央卸売市場の動向(5月速報)
注: 平年比は過去5カ年平均との比較
資料: 全国生鮮食料品流通情報センター
指定野菜の卸売価格の推移(大阪市中央卸売市場)
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(単位:円/kg)
注 :
平年とは、過去5ヵ年(15~20年)の旬別価格の平均値である。
資料:
全国生鮮食料品流通情報センター