調査情報部
冬期の出荷となり福建省などの南部の産地主体の輸出となる。日本向けの輸出は引き続き低い水準でとどまっているが、一方、第三国、特にASEAN諸国(タイ、ベトナム、マレーシア)向けの輸出は増加している。
2月の輸出量は36,611トンと前年同月比143%であった。日本向けの輸出量は10,403トンと前年同月比88%であった。主要な輸出国となってきた日本とロシアへの輸出は減少傾向にあるのに対して、この時期に行われることのなかった韓国向けの輸出量が大幅に増え、日本に次ぐ輸出先国となっている。
輸出価格は、平均価格および日本向け価格とも前年同月を上回っている。
1~2月の累計は、ベトナム、韓国向けの輸出量が大幅に増加したことから、前年同期比123%となっている。一方、日本向けは、前年同期比87%と減少が続いている。
輸出価格は、前年同期比113%と上昇傾向にあり、日本向けは、むき玉主体であることから、他国より高くなっている。
表1 中国のたまねぎ輸出状況
資料:Global Trade Information Services社“Global Trade Atlas”のデータより作成
注 :中国FOB価格の円換算はGlobal Trade Atlasの換算による
(以下、表2~表7において同じ)
2月の輸出量は、前年同月比121%の125,484トンであった。日本向け輸出量については、前年同月比94%と減少している。
価格についても、前月に引き続き安値であり、前年の価格の6割の水準で推移している。
1~2月の累計は、パキスタン、バングラデシュ向けの輸出量が大幅に増加したことから、前年同期比117%となっている。
輸出価格は、前年同期比57%、日本向けも前年同期比60%と大幅に下回った。
表2 中国のにんにく輸出状況
2月の輸出量も減少傾向にあり、前年同月比80%の1,952トンであった。全体の輸出量のほとんどを占める日本への輸出の低迷が減少につながっている。
2月の価格は、前年同月比64%のキログラム当たり65円の安値であった。
1~2月の累計は、日本向け輸出の減少に加え、韓国向け輸出が大幅に減少したことから、前年同期比64%となった。
輸出価格は、前年同期比70%、日本向けも前年同期比68%と大幅に下回った。
表3 中国のねぎ輸出状況
2月の輸出量は、前年同月比132%の32,120トンであった。日本向け輸出量も前年同月比156%と増加している。
1~2月の累計は、日本への輸出が前年同期比132%と増加したほか、タイ、ロシア、アラブ首長国連邦、ベトナムなどへの輸出も増大したため、前年同期比111%と好調に推移している。
輸出価格は、前年同期比89%と安値傾向が続いているが、2月単月では、安値であった前月と比較して上昇し、前年とおおむね同じ水準であった。
表4 中国のにんじん輸出状況
2月単月の輸出量は、輸出主要国である日本向けはやや減少しているが、米国、韓国、タイなどが増加したため、前年同月比111%の1,391トンと増加している。
2月の価格は、前年と比較して、若干低い水準となっている。
1~2月の累計は、輸出量は、おおむね前年並みであったが、輸出価格は、前年同期比93%と若干低い水準となっている。
表5 中国のしいたけ輸出状況
2月の輸出量は、前年同月比173%の26,627トンと大幅に増加した。日本向けの輸出量は、前年同月比66%と減少しており、日本に代わってパキスタンが最大の輸出先国となった。
価格は、前年同月比68%と引き続き安値であった。
1~2月の累計は、日本への輸出は前年同期比85%と減少したが、パキスタン、マレーシア、バングラデシュなどへの輸出が増大したため、前年同期比169%と大幅に増加した。
輸出価格は、前年同期比69%、日本向けも前年同期比81%と前年を大幅に下回った。
表6 中国のしょうが輸出状況
2月の輸出量は、前年同月比78%の1,950トンと減少している。日本向け輸出量も前年同月比75%と減少している。
価格は、前年同月比86%のキログラム当たり80円であった。
1~2月の累計は、輸出量は横ばいであった。
輸出価格は、前年同期比90%と若干低い水準であった。
表7 中国の冷凍ほうれんそう輸出状況
表8 中国の野菜輸出状況
(単位:t、円/kg)
資料:
Global Trade Information Services社“Global Trade Atlas”のデータにより作成
注
:( )内は関税番号
:中国FOB価格の円換算はGlobal Trade Atlasの換算による
:しょうがは調製品の数字が含まれているとみられる