野菜需給部 調査情報部
2月の気象は、冬型の気圧配置の日が少なかったことから、全国的に日照量は少なく、気温は高めで推移した。上旬は関東を中心とした東日本では少雨であったが、その他の地域の降水量は、平年並みかやや多めとなった。下旬は全国的に曇雨天が続き、西日本を中心に平年を大きく上回る降水量となった。
2月の東京都中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が12万4千トン、前年同月比100%、価格はキログラム当たり205円、前年同月比88%であった。上、中旬は、1月下旬の降雨とその後の気温上昇により多くの品目で生育が促進されて安定した入荷となった。下旬に入ると、中旬までの前進出荷による産地における残量の減少と、曇雨天が続いたことによるきゅうり、レタスを中心とした多くの品目における生育不良により入荷量は減少した。価格については、入荷量の安定した上、中旬は下げ基調で推移し、入荷量が減少した下旬は上げ基調で推移した。
品目別には次のとおり。
東京都中央卸売市場の動向(2月速報)
注: 平年比は過去5カ年平均との比較
資料: 東京青果物情報センター「青果物流通年報」
指定野菜の卸売価格の推移(東京都中央卸売市場)
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(単位:円/kg)
資料:
東京青果物情報センター「東京都中央卸売市場における青果物の産地別入荷数量及び価格」
注 :
平年とは、過去5ヵ年(15~20年)の旬別価格の平均値である。
2月の大阪市中央卸売市場における野菜の入荷量および価格の動向は、入荷量が3万3千トン、前年同月比101%、価格はキログラム当たり185円、前年同月比86%であった。
2月の上旬、中旬は、高めの気温の推移や生育期の1月の適度な降雨が生育を促進したことにより潤沢な入荷となり、また、消費も伸びなかったことから、価格は葉ものを中心に安値で推移した。下旬は、降雨、曇天の日が続き、収穫作業への影響から入荷量が減少し、価格は月末から上げ基調となった。
品目別には次のとおり。
(執筆者:東果大阪株式会社 柳原孝司)
大阪市中央卸売市場の動向(2月速報)
注: 平年比は過去5カ年平均との比較
資料: 全国生鮮食料品流通情報センター
指定野菜の卸売価格の推移(大阪市中央卸売市場)
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(単位:円/kg)
資料:
ベジ探、原資料:全国生鮮食料品流通情報センター
注 :
平年とは、過去5ヵ年(15~20年)の旬別価格の平均値である。