野菜需給部 調査情報部
(1)12月の気象概況
12月の気象は、月を通して東北、関東などを中心に気温は平年より高めであった。近畿や四国などの気温の推移は、上旬は平年並みであったが、中旬以降は高めであった。数日の周期で低気圧が通過した関東など東日本太平洋側を中心に月を通して曇雨天日が多く、降水量も平年を上回ったが、四国などでは、曇天日は多かったものの降水量は少なかった。
(2)東京都中央卸売市場
12月の東京都中央卸売市場における野菜の入荷量・価格の動向は、入荷量が13万9千トン、前年比99.9%、価格が225円/kg、前年比101.2%であった。上旬は曇天、低温の影響で多くの品目が生育停滞となり、入荷量は伸びなかった。中旬もきゅうりなどの果菜類を中心に、曇天、低温の影響が残り入荷量は伸びなかった。下旬はクリスマス需要があったことから、多くの品目で前半に入荷が集中した。
品目別には、次のとおり。
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東京都中央卸売市場の動向(12月速報)
注: 平年比は過去5カ年平均との比較
資料: 東京青果物情報センター「青果物流通年報」
指定野菜の卸売価格の推移(東京都中央卸売市場)
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(単位:円/kg)
資料:
東京青果物情報センター「東京都中央卸売市場における青果物の産地別入荷数量及び価格」
注 :
平年とは、過去5ヵ年(15~19年)の旬別価格の平均値である。
(3)大阪市中央卸売市場
12月の大阪市中央卸売市場における野菜の入荷量・価格の動向は、入荷量が3万9千トン、前年比104%、価格が211円/kg、前年比100%であった。
葉茎菜類は、定植期、生育期の天候不順により生育が遅れ、入荷量が減少したことにより、価格は前年と比べ高値で推移した。果菜類は、前年を上回る順調な入荷となったが、ピーマンは、作付面積の減少や天候不順などから、前年より入荷量は減り、価格は前年を大幅に上回って推移した。
品目別には次のとおり。
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(執筆者:東果大阪株式会社 柳原孝司)
大阪市中央卸売市場の動向(12月速報)
注: 平年比は過去5カ年平均との比較
資料: 全国生鮮食料品流通情報センター
指定野菜の卸売価格の推移(大阪市中央卸売市場)
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(単位:円/kg)
資料:
ベジ探、原資料:全国生鮮食料品流通情報センター
注 :
平年とは、過去5ヵ年(15~19年)の旬別価格の平均値である。