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需給動向


中国の品目別野菜輸出・価格動向(2008年6月分)
~中国の国内価格の影響を受ける野菜輸出価格~

調査情報部



Ⅰ 品目別野菜輸出状況

1.たまねぎ ~安値傾向で推移する輸出価格~
  山東省からの出荷が本格化する6月の輸出量は前年同月比70%の56,085トンであった。これは主要な輸出先国である日本やロシア向けの輸出が減少しているためである。また、昨年増加したマレーシアへの輸出量の減少も影響している。

 1~6月までの累計でも前年比79%と低調な水準となっている。モンゴル、フィリピン、ベトナムなどの小規模な輸出相手国への輸出量は増加している一方、主要国である日本やロシア向けの輸出が大幅に減少していることが影響している。

 輸出価格は6月は前年同月と同価格であるが、1~6月の平均では安値傾向となっている。

 安値傾向の要因として、栽培面積及び生産量の増加の影響のほか、たまねぎ加工品の輸出や国内販売価格の低迷によって、それら加工・流通業者の買い付け意欲が低下し、収穫したたまねぎが貯蔵に回されていることにより、市場価格が好転しづらくなっていることがあると見られている。

2.にんにく ~継続する過剰問題と、買い付け意欲の低下~
  6月の輸出量は前年同月比56%の81,219トンであり、インドネシア、ベトナム、マレーシアなどの主要輸出先国への輸出が減少したためである。ただし1~6月の合計では引き続き前年を上回る実績で推移している。

 輸出価格は、国内の在庫のだぶつきなどから前年を大幅に下回る水準で推移している。

 2008年も前年並みの生産が見込まれており、国内の買い付け意欲は高くない模様である。この背景としては、昨今のにんにくの価格低迷を受けて、昨年増加したにわかにんにく業者が減少していること注)、にんにくの取扱業者が昨今の価格低迷からにんにくを保管しておくリスクを避け、必要量を少量ずつ市場から調達する傾向があるためと見られている。


注)野菜情報2008年8月号の同コーナー記事を参照

3.ねぎ ~落ち着きを取り戻した輸出価格~
 6月の輸出量は2,687トンと前月と同水準であるが、前年同月比78%であり、日本向けの輸出量の減少が響いている。6月のその他の国向けの輸出として、いままでほとんど実績のなかったマレーシア向けの輸出が低価格で行われている。

 1~6月の累計でも同様に前年同期比71%と低水準である。

 2月の寒波による価格高騰の影響により国内価格は4月まで、輸出価格は5月まで高値で推移したが、6月の中国国内の卸売価格、輸出価格ともに前年並みに落ち着いている。7月の中国国内価格も前年並みに推移していることから、7月の輸出価格も落ち着いて推移するものとみられる。

4.にんじん ~増加に転じた日本向けの輸出量~
  6月の輸出量は前年同月比83%の41,211トンであった。アジア諸国への輸出が減少する一方、日本向けの輸出量は対前年同月比128%(対前月比558%)の5,216トンと増加に転じている。

 一方1~6月までの累計では日本向けの減少から引き続き少なかった前年を下回る水準である。

 価格は好調な国内販売価格の影響からか引き続き高水準であるが、前月に比べ若干低下している。

5.しいたけ ~端境期を迎え減少傾向の輸出~
  6月の輸出量は、端境期である夏場を迎え減少傾向にある。全体の輸出数量は日本向け輸出の減少により前年比8割程度の水準である。1~6月の輸出量の累計も前年に比べ大幅に減少したままである。

 一方全体の輸出価格は前年よりやや高値となっており、中国国内の卸売価格の上昇の影響があるとみられる。国内価格を見ると7月も価格上昇傾向にある。

6.しょうが ~昨年増加した他国向け輸出が減少~
  6月の輸出量は日本向けが前年同月に比べ増加している一方、他国向けが伸び悩んでいることから、対前月比では109%と増加しているが、対前年同月比では80%の水準にとどまった。マレーシアや韓国向けの輸出量の減少が影響している。1~6月の累計では第3国だけでなく、日本向け輸出量も減少していることから前年比77%の121,021トンの輸出数量であった。

 一方輸出価格は堅調であり、6月および1~6月の平均でも前年に比較して3割程度の価格上昇がみられる。

7.冷凍ほうれんそう ~回復する日本向け輸出状況~
  6月単月の輸出量は日本向けの輸出量が前年同月比107%の1,872トンと増加する一方、他国向けは同90%と減少したため、全体では対前年同月比99%(対前月比87%)の3,273トンの輸出量であった。1~6月合計の輸出量では、他国向け(主として米国)が増加していることから、前年を上回る17,620トンの輸出であった。

 輸出価格は前年より若干安値以降である。国内の生鮮ほうれんそうの卸売価格は前年並みで、夏場を迎え上昇傾向にある。


Ⅱ 輸出統計で区分されていない野菜の国内価格の推移

 ブロッコリーの6月から7月にかけての国内価格はほぼ前年並みである一方、キャベツの価格は6月から7月にかけて上昇している。

 これらの品目を含め、この時期の多くの野菜は山東省が主産地となっている。

表1 中国の野菜輸出状況

(単位:t、円/kg)

資料:Global Trade Information Services社 "Global Trade Atlas"のデータより作成
注 :( )内は関税番号
   :中国FOB価格の円換算はGlobal Trade Atlasの換算による
図1 中国国内の品目別卸売価格の推移

中国のねぎ卸売価格(全国平均、円/kg)

中国のにんじん卸売価格(全国平均、円/kg)

中国のしいたけ卸売価格(全国平均、円/kg)

中国のほうれんそう卸売価格(全国平均、円/kg)

中国のブロッコリー卸売価格(全国平均、円/kg)

上海のキャベツ卸売価格(上海地区、円/kg)

資料

 : 

上海農業網ホームページ「蔬菜市場数拠分析」より作成

 :

7月は上中旬の平均

機構注

 :

データは中国の各市場の気配値の単純平均と思われる。

 :

為替レートは毎年数%円高元安になっているため、その影響も考慮する必要がある。

 :

キャベツは上海地区の卸売価格。全国平均より高値で変動幅が大きい傾向がある。


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