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需給動向


東京都中央卸売市場における入荷量・価格 及び輸入の動向

調査情報部 調査情報第二課


(1)東京都中央卸売市場における入荷量・価格の動向(平成19年4月)

  4月の気温は、全国的に平均気温が低く平年を下回った。曇天が多かった影響で降水量、日照時間ともに平年を下回り、特に果菜類や葉物類の中心産地である東日本では、低温に加え、上中旬の降水量が少なく生育に遅れが出た。

 4月の東京都中央卸売市場における野菜の入荷量・価格の動向は、入荷量が12.6万トン、前年比99.9%、価格は219円/kg、前年比92.8%であった。全体的に2~3月の好天による生育の前進化と4月以降の低温、曇天により、果菜類、葉物類を中心に入荷が平年を下回って推移した。

 品目別に見ると、神奈川県産が終盤を向えただいこんは、千葉県産の生育が良好であったことから、上旬は入荷量が多く価格は軟調であったが、中旬から下旬にかけては、天候不順により入荷量が平年の80%となり、価格は平年並みまで回復した。徳島県主産のにんじんは、量的には平年並みだが、生育の前進化の影響により安値で推移していたこともあり下旬には価格が平年並みに回復した。

 茨城県主産のはくさいは、2~3月の生育の前進化による安値から出荷量を抑えたが消費が伸びず価格は軟調であった。レタス類は、2~3月の好天により出荷が前進化したことに加え、天候不順の影響で出荷量が少なく中旬から下旬にかけて値を上げた。

 九州地方を中心とした府県産の入荷が本格化したたまねぎは、早生種の増加と2~3月の好天もあり入荷が潤沢だった影響で軟調に推移した。

 きゅうりは主産地が埼玉県、群馬県に移行し、天候不順と冷え込みで出荷量が減り、中旬から下旬にかけて値を戻した。高知県主産のなすは、天候不順により出荷量が下旬に少なく値を上げた。主産地が栃木に移行したトマトは、雨が多かったことにより入荷量が伸びず中旬から下旬にかけて値を戻した。南西暖地に加え茨城県の出回りが本格してきたピーマンは、下旬にかけては天候不順により入荷量が少なめで価格は堅調に推移した。

東京都中央卸売市場の動向(4月速報・一部抜粋)

注: 平年比は過去5カ年平均との比較
資料:東京青果物情報センター「青果物流通年報」

指定野菜の卸売価格の推移(東京都中央卸売市場)

(単位:円/kg)

資料 :東京青果物情報センター「東京都中央卸売市場における青果物の産地別入荷数量及び価格」
注1):平年とは、過去5ヵ年(14~18年)の旬別価格の平均値である。
注2):東京都中央卸売市場のうち築地、大田、豊島、淀橋の4市場の入荷量と価格である。


(2)輸入動向(平成19年3月 速報値)

  平成19年3月の野菜輸入量は、前年同期比79%の218,636トンとなった。

 生鮮野菜では、全体的には、暖冬の影響で生育が順調で国産野菜の価格が低迷していたことから、ねぎが対前年同期比46%の3,195トン、キャベツ等あぶらな属が同35%の1,623トン、にんじん及びかぶが同28%の3,850トン、たまねぎは米国産及び米国産の後続のニュージーランド産が少ないことから同59%の21,683トンと減少した。一方、国内の価格が高かったブロッコリーは同120%の3,379トン、主力の韓国産が増えたジャンボピーマンは同119%の1,782トン、11月に残留農薬違反が見つかり命令検査を受けたしょうがは、業務筋からの引きが強いことから同142%の6,281トンと増加したが、生鮮野菜全体では、対前年同期比68%の81,370トンと大きく減少した。

 冷凍野菜では、冷凍野菜の輸入量の4割を占めるばれいしょが対前年同期比104%(アメリカ:同111%、カナダ:同69%、中国:同77%)の26,109トン、スイートコーンが、同106%(アメリカ:同103%、ニュージーランド:同107%、タイ:同130%)の3,866トンと増加した。一方、いんげん豆等は同68%(中国:同59%、タイ:同92%、アメリカ:同86%)の1,806トン、ほうれんそう等が同74%(中国:同94%、ベトナム:同30%、台湾:同193%)の1,161トン、さといもが同62%(中国:同62%)の2,698トンと減少したことから、冷凍野菜全体では、対前年同期比88%の61,951トンとなった。



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