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「菜味夏(なみか)」



真夏の炎天下で生育する
 耐暑性に優れた葉物野菜
  “菜味夏”


調査情報部





■「菜味夏」栽培の背景

 地球温暖化が進行する中、夏場に産地において猛暑日となる日が多くなり、‘ほうれんそう’や‘はくさい’などの涼しい環境を好む葉物野菜は生産量が減少し、価格が上昇する傾向があります。このような状況下で、夏の熊本県でも栽培できる耐暑性に優れた葉物野菜の普及・拡大の取り組みが始まりました。

■「菜味夏」の特徴

 山東菜と台湾産の白菜である鳳山小白菜を交配した新品種「菜味夏」は、熊本県玉名市で栽培されています。気温が25度から35度の中であれば発芽・生育し、40度という高温にも耐えられることが特徴で、最短で25日間で収穫出来ます。また、収穫期間は6月下旬から9月上旬と、葉物の少ない暑い夏場に安定した品質と収量を実現した画期的な新野菜です。結球せず独特の黄緑色の葉を持った「菜味夏」は、チンゲン菜のような容姿をしています。

■‘くまもととくさんクラブ’の取り組み

 熊本県八代市の‘中九州青果株式会社’と、同社に野菜を出荷する熊本県内の生産者によって食の安全などの付加価値を付け、安定供給を行うことを目的として設立された生産者グループの‘くまもととくさんクラブ’は、高温に強い夏野菜である新品種「菜味夏」に着目し、平成18年に試験栽培を行った後、翌年から本格的に栽培を始めました。現在は、同県玉名市にある農業生産法人有限会社北部農園が栽培しており、作付面積は4ヘクタールとなっています。

 「菜味夏」は、九州全域と山口県、広島県で販売しており、特に熊本市内の量販店などでは試食や調理方法の紹介などを行い、積極的に普及・拡大に取り組んでいます。消費者からは価格が割安でお手軽な夏野菜の一つとして高評価を頂き、徐々に認知度が高まっており、今後楽しみな夏野菜です。

「菜味夏」の栽培風景

収穫した「菜味夏」

■産地から一言:おすすめの食べ方

 日持ちが良く、クセがない「菜味夏」は、葉は柔らかく、茎軸はシャキシャキとした食感が魅力です。サラダにしてそのまま食べてもおいしいですが、加熱して食べるのがおすすめです。おひたしや炒め物など簡単に調理できる料理のほか、油と相性が良いので中華料理などの炒め物などいろいろな料理に向いています。夏場の野菜不足の解消のために、ぜひお試しください。

○〈「菜味夏とベーコンの炒め物」の作り方〉

①水で洗った「菜味夏」を3センチ幅にカットする。②きのこの石づきを取って小房に分ける。③フライパンに油を入れて熱し、最初にベーコンを軽く炒め、②と「菜味夏」の茎をサッと炒める。③最後に「菜味夏」の葉の部分を加えて塩、こしょうで味を調える。④手早くお皿に盛ったら 温かいうちにお召し上がりください。

「菜味夏とベーコンの炒め物」

「菜味夏のおひたし」

問い合わせ先:中九州青果株式会社(TEL:0965-34-5155)

写真提供:中九州青果株式会社

 
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