彩りあふれる宝石のようなトマトの登場で、「トマトは赤い」という常識が変わりつつあります。世界には数千種類のトマトがあるともいわれており、日本でも多くの品種が流通しています。全国で色々なトマトが作られ、都内にはトマト専門店も登場するなどトマトブームが到来しています。利用方法もさまざまで、サラダにしてドレッシングをかけたり、パスタのソースやジュースに加工するほか、鍋料理にも利用されるなど幅広い調理法が提案されています。
見て楽しく、さわやかな香りのする緑と黄緑の縞模様が特徴の‘グリーンゼブラ’。 その鮮やかな色合いは、まさに「魅惑のトマト」。多くのトマトの中でも、存在感を発揮しています。緑なのに完熟しているトマト‘グリーンゼブラ’は、ミディトマトを一回り大きくした大きさが好まれており、シャキッとした歯ごたえのある果皮に包まれた果肉のほど良い酸味は、昔食べた懐かしいトマトの味を思い出させてくれます。
JAあいち海部マルサトマト組合では、平成19年より9名の生産者がカラフルなトマトの栽培に取り組んでいます。その中で‘グリーンゼブラ’は、平成20年から3名の生産者により栽培されており、朝どりしたみずみずしい‘グリーンゼブラ’をその日のうちに出荷しています。
出荷は、都内のトマト専門店をはじめ、洋食レストランなどと直接取引を行っているほか、JAあいち海部のホームページを通じて、4種類のトマトの詰め合わせた「彩玉(あやだま)」を販売しています。‘グリーンゼブラ’は、緑で完熟するという珍しさから、付加価値のある商品として人気のある品種です。現在、販路拡大のため、愛知県主催の各種イベントやビジネスフェアにも出展して知名度を高める取り組みを行っています。
‘グリーンゼブラ’の栽培は、中玉トマトなどと同様に、7月下旬にJAあいち海部の施設では種された苗を8月下旬に定植し、11月上旬から翌年6月下旬にかけて収穫します。生産者の中には、地下水に海洋深層水を加えることで、トマトに負荷をかけて甘さを引き出す工夫を行うなど、新しい取り組みにも挑戦している方もいます。
水耕栽培(ハイポニカ)で生産された
‘グリーンゼブラ’
色鮮やかな4 種のトマトの詰め合わせ
JAあいち海部の「彩玉」
‘グリーンゼブラ’は酸味があるので、加熱してから食べるのがおすすめです。加熱すると食感が変わりホクホクした口当たりになります。サラダにする場合は、熟度が増し黄色が強くなってから利用すると果皮が軟らかく、ジューシーな食感になります。肉厚でゼリー質が少ないので、浅漬けやピクルスにして食べるのもおいしいです。
JAあいち海部では、‘グリーンゼブラのソテー’などの料理法を提案しています。皆さんもおいしい食べ方を発見したらぜひ教えてください。
①完熟前のグリーンゼブラを1センチ幅にスライスする。②フライパンに油をひき、両面をサッと焼く。③塩コショウで味付けしチーズをのせる。④チーズがとろけたら出来上がりです。
さわやかな酸味の‘レッドゼブラ’は、果皮に赤と黄色の縞模様があり、栽培が容易なことから米国では人気の品種です。グリーンゼブラに比べると果皮がやわらかく、プチッとした食感が楽しめ、サラダにしてドレッシングをかけて食べるとおいしいです。
さわやかな酸味の
‘レッドゼブラ’
問い合わせ先:JAあいち海部 北部営農センター 園芸農産課