大阪事務所
1 「なにわの伝統野菜」の認証要件
次の3つの基準を全て満たすものであること
(1) 概ね100年前から大阪府内で栽培されてきた野菜であること
(2) 苗、種子等の来歴が明らかで大阪独自の品目、品種であり、栽培に供する苗、種子等の確保が可能なこと
(3) 府内で生産されていること
2 認証対象品目
1の基準に合致する次の15品目としており、認証マークの使用申請手続きを10月から開始した。なお、これら以外にも、府外生産等の理由により選定から漏れた多数の野菜があるが、今後、基準に適合すると認められた場合には適宜「なにわの伝統野菜」として選定することとしている。
・対象品目(原産地)
毛馬胡瓜(大阪市)、玉造黒門越瓜(大阪市)、勝間南瓜(大阪市)、金時人参(大阪市)、大阪しろな(大阪市)、天王寺蕪(大阪市)、田辺大根(大阪市)、芽紫蘇(大阪市)、服部越瓜(高槻市)、鳥飼茄子(摂津市)、三島独活(茨木市)、吹田慈姑(吹田市)、泉州黄玉葱(岸和田、貝塚、泉佐野、泉南、田尻)、高山真菜(豊能町)、高山牛蒡(豊能町)。
3 認証マーク
(1) 伝統野菜の原産地で生産され、原産地市町村と共同で認証する場合
(2) 伝統野菜の原産地以外で生産され、大阪府が認証する場合
4 マークの使用
「なにわの伝統野菜」生産者がこのマーク貼付して出荷が認められるが、さらに、「なにわの伝統野菜」を使って加工、調理する加工業者や外食産業でも認証マークの使用が認められる。
認証対象品目15品目の生産状況を見ると、「大阪しろな」が府内において70haほど作付けされているほかは、現在の作付は非常に少ない。
また、これら伝統野菜は、生産地域の都市化に加え、病気に弱いなど、生産性が低いことや、現代の料理・食事スタイルに合わないことから減少してきたという経緯がある。
しかしながら当該認証制度を契機として、生産者、消費者等が大阪の食文化の背景にある「なにわの伝統野菜」の意義を理解するとともに、新たな調理法の開発、生産の拡大など、生産振興・ブランド化に向けた取り組みが行われ、少しづつこれらの伝統野菜が復活していくことが期待される。