今月の野菜

かぼちゃの需給動向   調査情報部

  

 かぼちゃは南瓜なんきんの和名からもわかるように、きゅうりやすいかと同じウリ科の野菜で、原産地はばれいしょなどと同じくアメリカ大陸とされている。16世紀にポルトガル人により伝えられ、17世紀初期に九州で栽培されていたとされる日本かぼちゃ(東洋種)のほか、西洋かぼちゃ(西洋種)、ペポかぼちゃと大きく3種類に分類される。戦後の食生活やし好の変化により、ほくほくした粉質の西洋かぼちゃの消費が増加し、一時期は、東京かぼちゃとも呼ばれた青皮の栗かぼちゃが増えたが、現在は黒皮の栗かぼちゃが多くを占めている。ペポかぼちゃには、ズッキーニやそうめんかぼちゃのほか、観賞用のおもちゃかぼちゃなどがありバラエティー豊かな野菜である。

作付面積・出荷量・単収の推移

 25年の作付面積は、1万6600ヘクタール(前年比93.3%)と前年より微減傾向で推移している。上位5道県は、

 ・北海道  8010ヘクタール (同 90.5%)
 ・鹿児島県  883ヘクタール (同 89.8%)
 ・長崎県   540ヘクタール (同100.6%)
 ・茨城県   525ヘクタール (同 98.7%)
 ・長野県   463ヘクタール (前年データなし)

となっている。

 25年の出荷量は、16万8000トン(前年比94.4%)と前年よりかなり減少した。
上位5道県は、

 ・北海道 9万8000トン (同 93.5%)
 ・鹿児島県  9300トン (同 84.5%)
 ・茨城県    6720トン (同 88.8%)
 ・長崎県    6040トン (同 87.2%)
 ・宮崎県    5020トン (同106.8%)

となっている。

 10アール当たりの収量は、宮崎県の2.40トンが最も多く、次いで千葉県の1.98トン、熊本県の1.88トンと続いている。全国平均は1.28トンとなっている。

作付けされている主な品種

 かつては日本かぼちゃの特徴である水分が多く、ねっとりした粘質系のかぼちゃが主流であったが、ほくほくした西洋かぼちゃの粉質系の人気の高まりから、栗系の「くりゆたか」や「みやこ」が増えている。しかし、収量が高く作りやすいことや、西日本では粘質系が好まれるといったこともあり、全国的に西洋かぼちゃのなかでも粘質系であるえびすが栽培されている。

東京都・大阪中央卸売市場における月別入荷実績

 東京都中央卸売市場の月別入荷実績(平成26年)を見ると、8月から11月は北海道産が大半を占めているが、12月から翌6月までは、鹿児島産、沖縄産が入荷するもののメキシコ産およびニュージーランド産といった輸入物が大半を占める。

 大阪中央卸売市場の月別入荷実績(平成26年)を見ると、ニュージーランド産が通年で入荷しているほか、東京市場同様、8月から11月は北海道産、12月から翌6月までは輸入物が大半を占める。

東京都中央卸売市場における価格の推移

 東京都中央卸売市場の価格(平成26年)は、1キログラム当たり132~317円(年平均196円)の幅で推移している。年末は需要期となることから12月に価格が上がる傾向がある。

輸入量の推移

 かぼちゃの輸入量をみると、生鮮については円高の影響もあり平成24年に一時的に増えたものの、ほぼ、横ばいで推移している。かつては、ニュージーランド産が大半を占めていたが、為替の影響や輸送のコスト増大、また、17年に発効された日・メキシコEPAにより関税が撤廃されたことなどを背景にメキシコ産が増え、4割を占めるようになっている。

 一方、冷凍については、冷凍ぎょうざ事件の影響から20年を境に激減しており、26年は19年と比べてほぼ半減している。中国産が横ばいなのに対し、ベトナム産が大きく減った結果、中国産が9割以上を占める。

消費の動向

 てんぷらや煮物など総菜や外食には欠かせない野菜であり、また、菓子類への利用やハロウィンの影響もあり、通年、野菜売り場に並ぶ商材となっている。1人当たり年間購入量は減少傾向であるが、栄養価も高く、冬至に食べると風邪をひかないといういわれがあることから、冬場の貴重な緑黄色野菜として引き続きニーズの高い野菜である。

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