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北海道は「宝の島!」~全国の食卓に健康をお届け






             北海道知事 高橋はるみ

「これは素晴らしい島である。農業の可能性は実に大きい。」

 今から132年前、北海道開拓の父、ホーレス・ケプロンは、日誌にこう記しています。
 積雪・寒冷な厳しい気象条件のもと、北海道では、近代的な農業技術の導入や特殊土壌の改良が進められ、今日では、生産性の高い農業が展開される我が国最大の食糧供給地域へと発展しました。
 そして、積雪・寒冷な気候は、病害虫の発生が少ない冷涼な気候、汚れを洗い流す積雪へと、その評価も大きく転換しています。また、北海道は、世界自然遺産の候補となっている知床をはじめ、各地に素晴らしい自然環境が残っている地域でもあります。
 こうした恵まれた自然環境と、広大な大地で生産される北海道の野菜は、ばれいしょ、たまねぎ、にんじん、スイートコーンなど、多くの品目で全国一の生産量を誇り、その品質の良さと美味しさで全国の皆様から高い評価を頂いています。
 しかしながら、近年、食の安全・安心をめぐる様々な事件が相次ぎ、私たちの健康や命に結びつく重要な関心事として、安全・安心の確保・確立が大きな課題となっています。
 21世紀は「食」と「環境」の時代と言われていますが、道では、現在、こうした事件などを踏まえ、北海道農業のあり方を見つめ直し、消費者と生産者との信頼関係を基本とした「食」の構築や、「環境」との調和を重視した農業づくりを基本とする、「農業・農村の再生プログラム」の作成の取り組んでいます。
 北海道では、これまでも野菜類を中心として化学肥料や化学農薬の使用を減らしたクリーン農業の取組を展開してまいりましたが、道としては、こうした「クリーン農業」がさらに北海道農業のスタンダードとなるよう、産地の拡大やPR活動を積極的に進めているところです。
 また、食の安全・安心の確保と北海道ブランドの向上に向けた取組を道政に明確に位置付けるため、北海道ならではの「食」に関する条例の制定に取り組むこととしています。
 19世紀末の日本は世界で最も美しい国であったと言われておりますが、北海道の恵まれた自然環境を守り育てていくことにより、21世紀の北海道は世界で最も美しい島となり、その広大な大地と恵まれた自然のもとで育まれる北海道の農産物は、世界の中でオンリーワンの存在になるものと期待しています。ケプロンの日誌にあるように、北海道は、まさに「宝の島」であり、磨き上げてさらに豊かなものとし、この北の大地から全国の食卓に安全、美味しさ、そして、健康をお届けしてまいりたいと考えています。


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