調査・報告(野菜情報 2016年2月号)


日々の生活を彩る加工・業務用野菜の国内生産をバックアップ
~産地における「加工・業務用野菜生産基盤強化事業」の取り組み~
(後編)

野菜需給部


【概要】

 前月号(2016年1月号)では、加工・業務用野菜の現況と加工・業務用野菜生産基盤強化事業(753事業)の概要、さらに753事業を活用し加工・業務用野菜の生産拡大に意欲的に取り組む事例として、ふらの農業協同組合(北海道:たまねぎ)を紹介した。今回は前月号に続き、全国農業協同組合連合会秋田県本部(秋田県:キャベツ)と農業生産法人有限会社四位しい農園(宮崎県:ほうれんそう)の事例を紹介し、これらの事例を通じて、753事業が目指す加工・業務用野菜産地の方向性について報告する。

3(2) 全国農業協同組合連合会秋田県本部(秋田県:キャベツ)

ア 事業実施主体の概要

 全国農業協同組合連合会秋田県本部(以下「全農秋田県本部」という)は、秋田県全域を事業対象とし、管内には15の農業協同組合(単協)がある。

 秋田県の農業は、これまで稲作と転作大豆など土地利用型農業を主体として展開されてきた。近年は、担い手の高齢化や若手労働力の不足などによる生産規模の拡大に対する懸念や、米価の低迷などにより、稲作中心の農業に対する将来への不安が広がっていた。このような県内農業をめぐる状況を踏まえ、全農秋田県本部では、えだまめ、アスパラガス、ねぎ、きゅうり、トマト、およびほうれんそうの6品目を基幹品目に据え、県内の15単協および全国農業協同組合連合会本所とともに、水田を利用した野菜の生産振興および販売戦略の構築に、関係者一丸となって取り組んでいる(図9)。

 基幹6品目の中でも特にえだまめに関しては、7月から10月期の主要出荷先である東京都中央卸売市場での出荷量日本一を目指して、「あきたほのか」をはじめとした秋田県推奨品種による県内リレー出荷に取り組み、小売店舗の棚に、秋田県産のえだまめが絶え間なく陳列される状態を維持することを販売戦略として展開している(写真6)。

イ 753事業の活用

(ア)事業参加の背景

 加工・業務用野菜は、水田を利用して生産できることに加え、家計支出における中食・外食の割合が増加する中で、今後需要の拡大が期待できること、取引価格が比較的安定しており生産者の所得向上に寄与できることなどの理由から、全農秋田県本部では、県内に広がる水田を活用できる加工・業務用野菜生産の将来性に関心を寄せていた。このようなところに仙台市場の青果仲卸業者から、秋田県産の加工・業務用キャベツが欲しいという要請があったことを契機として、全農秋田県本部では、平成10年から本格的に加工・業務用キャベツの栽培に取り組み始めた。全農秋田県本部では、さらなる加工・業務用野菜の栽培・取組拡大を目指し、26年度にキャベツを対象品目として753事業に参加した。

(イ)産地における取り組み

 全農秋田県本部は、実需者の安定供給などのニーズに的確に応えるため、県内の小規模な産地を取りまとめ、県域全体として生産・取引数量の拡大を目指している。現在、加工・業務用キャベツは、県下約60ヘクタールで生産され、大手外食チェーン店などに供給されている。

 全農秋田県本部では、品種試験などを重ねて地域に適した品種の選定を行うなど、各産地の単収向上に取り組むとともに、実需者ニーズに即した生産・出荷に努めている。現在の主力品種は、「彩藍さいらん2号」「あさしお」「冬おもい」で、県内リレー出荷による安定供給を目指している(写真7)。彩藍2号は葉質がやわらかく歯切れが良い点、あさしおは病気にも強く玉ぞろいや締まりが良い点、冬おもいは寒さによる腐敗が少なく病気にも強い点が、特性として挙げられ、全農秋田県本部では、それぞれを推奨品種として積極的に生産を推し進めている。

 また、流通・出荷コストの低減や省力化に向けた取り組みとして、実需者のニーズに基づいて定めた独自の統一規格で選別出荷を行うとともに、従来の段ボール出荷から、耐久性があって数次利用による経済性が高く出荷の機械化への対応も可能な鉄コンテナによる出荷への移行を進めている(写真8)。

 全農秋田県本部では、753事業に参加することにより、各生産者は実需者との契約に伴う出荷責任を負うものの、事前契約によって販売収入を事前にある程度予測することが可能となり、経営計画を立てやすくなるなど、経営面においても、事業参加を通じた加工・業務用野菜の契約栽培に取り組むメリットは大きいと考えている。また、契約数量を確保できるか否かは生産者の腕の見せどころであり、自分で頑張れば、頑張った分だけの見返りが得られるということが生産者の生産意欲向上につながることも事業参加のメリットとして挙げている。

 しかし、事業参加当初、生産者からは、日々の作業に忙殺されている中で、事業への参加に伴い、各種作業の写真撮影や作業日誌の提出など、これまでにない不慣れな作業負担が増加することに、不安や不満の声が多く聞かれた。また、県内で当初から加工・業務用キャベツの栽培に取り組んできた地域と後から参入した地域では、取り組みに対する積極性や熱意に差も生じていた。しかし、753事業の取り組みを通じて、各生産者やJA担当者などの意識改革につながり、生産者はこれまで以上に熱心に生産に取り組むようになるとともに、事業のとりまとめを通じて、個々の生産者における栽培状況などのさまざまな情報が定期的に全農秋田県本部に集約されるようになり、取り組みの強化が可能になったと評価している。

 全農秋田県本部では、生産者の高齢化により労働力の減少傾向が続く中、将来的な労働力の確保に向け、長期的な視点での取り組みを推し進めようとしている。例えば、若年層向けには、経験の浅い生産者を対象にした栽培講習会やほ場研修会を定期的に開催したり、高齢層向けには、作業負担の小さいスナップえんどうなどの栽培を推奨するといった、生産者の豊富な経験の活用や、高齢化に対応した生産の提案など、県内の地域の実情に応じた取り組みを進める方針である。

 753事業に取り組む生産者の会津勲氏にお話を伺うことができた。会津氏のほ場がある県中央部の由利本荘市の西目地区は、ばれいしょ栽培が盛んで、全体で10ヘクタールほどの作付けを行っている。加工・業務用キャベツの栽培は、ばれいしょの収穫期である7月中旬から8月中旬の後作として、安定収入が見込めるのではという発想から始まったものである。現在、西目地区では、作業の機械化を進めて省力化することで、キャベツとばれいしょに加え、家畜の飼料として利用されるホールクロップサイレージ用稲も栽培し、所得拡大を図っている。会津氏の加工・業務用キャベツ栽培への取り組みでは、県内で初めて導入した全自動収穫機を積極的に活用し、段ボールから鉄コンテナに切り替えることで出荷の機械化を可能とするなど、収穫時における作業負担の軽減を図っている(写真9)。

 全農秋田県本部としても、会津氏の成功事例を受けて、今後は、県内全域において、全自動収穫機を広く普及させ、鉄コンテナを直接けん引しながら収穫する手法を取り入れることで、収穫・出荷作業の効率化を通じたさらなる作業負担の軽減を目指していく計画である。一方、今後の課題として、キャベツは連作障害が発生しやすい作物であることから、輪作体系の導入などによる長期にわたる安定的な出荷に向けた取り組みを挙げ、さらなるキャベツの栽培面積拡大を図るということであった。

 このように全農秋田県本部は、753事業を通じて、キャベツ生産者との協働を深化させている中で、27年度においては、基幹6品目の1つであるねぎを新たに事業対象品目として追加するなど、加工・業務用野菜の安定供給を目指し、県内全域でさまざまな取り組みを進めている。全農秋田県本部管内では、事業対象品目であるえだまめ、ほうれんそうなども基幹品目として積極的に栽培しており、水稲からの転作による加工・業務用野菜生産の供給基地としてのポテンシャルは高く、今後の事業展開が注目されている。

(3)農業生産法人 有限会社 四位農園(宮崎県:ほうれんそう)

ア 事業実施主体の概要

 有限会社四位農園(以下「四位農園」という)は、宮崎県南西部の小林市周辺に直営農場と農産加工場を有し、生産から加工まで手掛ける農業生産法人である。昭和40年に先代の社長が野菜生産を開始し、青果卸売業を経て、平成18年には小林市に農産加工場を新設し、現在は2つの自社加工場において、自社で栽培したほうれんそう、葉だいこん、こまつな、ごぼう、さといもなどを原料とした冷凍野菜をはじめとした冷凍加工品などの製造を行っている。24年に隣接する高原町で操業を開始した第2工場では、トンネルフリーザー(注1)2基を用いて、1時間に1トン、年間2000トン以上のバラ冷凍処理を行うなど、一次処理加工の安定化に努めている。さらに、四位農園では、自社製品の特徴である高い鮮度を保つため、真空予冷施設や高湿度保冷庫での貯蔵のほか、加工場をほ場に隣接させることで、ほ場から加工場までの運搬時間の短縮を図ったり、加工場の製造ラインを直線にし、工程間の滞留時間逓減による生産リードタイムの短縮に努めるなどといった工夫を行っている。

 また、四位農園は「適期適作」「適地適作」を栽培方針として掲げ、農薬や化学肥料を極力使わず、作物そのものが本来備えた機能を伸ばす栽培に注力するとともに、ほ場管理の面ではGLOBAL G.A.P.(注2)、加工場管理の面ではISO22000(注3)の認証を取得するなど、世界基準での安全性の確保にも力を入れることで、実需者などからの品質向上に対する強い要望に応えている。四位農園の26年度の総出荷額は、約13億5400万円で、そのうちほうれんそうが5割を占めている。現在も同社では主力商品であるほうれんそうの作付面積を広げ、生産規模を拡大し続けている(図10、11)。

注1:連続的に効率良く急速冷凍するため、ベルトコンベアの入口から出口までをトンネルのように覆い、その中で製品を冷凍する機械。

注2:農産物生産における安全管理を向上させることにより、円滑な農産物取引環境の構築を図ることなどを目的として、民間団体である欧州小売業組合(EUREP)が2000年にEUREPG.A.P.を設立(2007年にGLOBAL G.A.P.に改称)。青果物を含む農作物などが認証対象品となっている。

注3:食品に限らず一般的な品質管理システムであるISO9001に食品安全の基本である食品の一般的衛生管理とHACCPを統合した管理システム。

イ 753事業の活用

(ア)事業参加の背景

 四位農園では、冷凍ほうれんそうの受注の増加に対応するため、753事業の各種取り組みを通じた、単収の向上や作付面積の拡大による増産および作業の効率化によるコストの削減を目指し、26年度にほうれんそうを対象品目として事業に参加した。

(イ)産地における取り組み

 四位農園では、生産の各段階において、実需者から求められる品質の確保や数量の安定供給を実現するためのさまざまな試みに取り組んでいるが、753事業の取り組みとして代表的なものの1つに、ほ場へのミネラル塩の投入がある。

 これは、作物の品質の均一化や健全な生育を目指して高濃度のミネラルを含有した塩を微量要素として堆肥に混和し施肥することにより土壌改良を行うものである。四位農園では、従来よりミネラル塩の高い効用に注目し、長年投入の必要性を感じていたものの、本格的な実施には多額の費用が必要となることから、中々実行に移せずにいた。しかし、ミネラル塩による施肥が753事業での取り組みに合致することを知り、着手に踏み切ったものである。26年度にミネラル塩を投入したほ場を見ると、未投入のほ場と比べて品質の均一化や病気発生の抑制効果が確認できたため、今後、四位農園では、投入面積をさらに拡大していく方針である(写真10)。

 現在、四位農園では、次の試みとして、自社の堆肥舎で製造しているペレット状の堆肥(以下「ペレット堆肥」という)へのミネラル塩の混和・施肥に関する研究に取り組んでいる(写真11)。水分が少なく、固形で取り扱いや保存が容易なペレット堆肥は、通常の堆肥と比べて、以下の特長を有している。

①運搬や散布にかかる労力を削減できる

②多種の農業機械で散布が可能であり、作業を行いやすい

③効果が緩やかに長期間持続する

④降雨などによる流亡を軽減できる

⑤予め各種土壌改良剤を混和することで、資材ごとの散布の必要がなくなるとともに、作業や資材保管の簡素化、効率化につながる

 現時点ではまだミネラル塩を含有したペレット堆肥の実用化には至っていないが、四位農園では、ペレット堆肥の持つ上記利点を生かすべく積極的に研究を継続していく方針で、これまで培ってきた栽培技術を組み合わせて、栽培作業の一層の効率化と作物の品質向上を目指すこととしている。

 また、四位農園では、753事業の取り組みとして、トレーサビリティシステムの運用を進めている。同システムは、製品の安全性の確保や生産コストの把握、作業効率の管理を目的に、18年に独自に開発し、25年から本格的に稼働しているもので、現在では、同システムを活用した栽培から加工までのトレースを可能とする一貫管理体制を構築している。同システムには、作業者、作業時間、使用農薬、使用機材のほか、日々の詳細な作業内容や、ほ場で撮影した写真を記録することが可能である。また、それらの情報をシステム内の地図に落とし込むとともに、クラウド化を進めたことで、広範囲に散在するため煩雑であったほ場の管理を、タブレットを用いることで現地で、より簡便に作業を行うことが可能となっている。

 同システムの開発に当たっては、持続的・継続的な運用を見据え、四位農園として主体的に関与し、自社でシステムを運用できる人材の育成を図ることで、効率的なシステム運用体制が実現されている。具体的には、現場の従業員に日々の作業内容の入力を義務付けることで、より確実なほ場管理を行うとともに、従業員のほ場管理に対する意識の醸成にも役立てている。こうした日々のデータをシステム上に蓄積することで、今後は、気象状況、作業の内容やタイミングなどあらゆる条件と作物の生育状況との関係性を分析し、ほ場管理に生かしていく計画である。

 さらに四位農園では、規模拡大を見据えて、従来より農業機械の導入を進め、施肥、は種、除草、収穫などの作業を大規模かつ効率的に行っている。例えば、753事業における生産コストの低減の取り組みとしては、除草作業に乗用式カルチベーター(写真12)を導入することで、従来1人当たり1日6アールであった作業効率を、300アールまで向上させ、大幅な生産コストの低減に成功している。

 一方、四位農園は、機械化の推進により発生する新たな課題に対しても、機械化によって解決を図っている。例えば、ほ場に大型機械を導入すると、その自重により地盤が踏み固められるという問題が生じるが、これを解決すべく、四位農園では毎年作付けの前に、サブソイラーなどを用いた耕起・深耕(写真13)を行っている。これにより、ほ場の深層と表層の土が入れ替わることで連作障害が回避されるのみならず、地盤を破砕(硬盤破砕)し、硬化した土壌に空気を含ませることで根の生育の促進や、排水性改善の効果が期待できる。また、収穫機は、雑草などの異物混入をいかに抑制できるかが作業効率面において重要なポイントとなるが、生育の初期段階での除草作業を、乗用式カルチベーターを用いて行うことで、生育促進とともに、収穫時の異物混入を防いでいる。

 このように、四位農園は、機械化に伴って生じるさまざまな問題に対しても、さらなる機械化によって改善を図っており、大規模化、効率化といった機械化のメリットを最大限に享受している。

 自社加工場を有する四位農園にとって、年間を通した安定的な原料の確保は、加工場の稼働率に直結する。稼働率の向上は、製品の製造や受注への対応はもとより、従業員の雇用確保の面においても、非常に重要な課題である。そのため、四位農園では、対策として立性で収穫作業性に優れ、秋まき用として低温耐性の高い品種「クロノス」(写真14)を採用し、12月から翌4月にわたる長期的な収穫を可能にしているほか、ほ場ごとに緻密なは種時期の設定を行うなどといった、作物の収穫期間の長期化に向けて工夫を重ねている。

 四位農園では、高まる冷凍ほうれんそうの需要を見越し、将来的には、年間生産量3000トン、栽培面積200ヘクタールへの規模拡大を目指している。このためには、新たなほ場の調達や加工場の作業員の確保といったさまざまな課題を克服する必要があるものの、四位農園は、753事業を通じた単収の向上やコスト削減など、これまでの取り組みで蓄積された同社の豊富な経験とノウハウを生かして、例えば隣接地域に広がる水田の裏作として、ほうれんそうの作付けにも積極的に取り組むなど、ほうれんそう栽培の規模拡大に向けて多角的な展開を推し進めている。高い安全性の確保や生産技術の向上など、常に先を見据え、新たな取り組みに挑戦する四位農園は、国産冷凍野菜の生産をけん引する存在として期待されている。

4 さいごに

~加工・業務用の国産野菜の生産と供給拡大への期待~

 現地価格の上昇や円安傾向などにより、最近では、国産野菜の輸入野菜に対する価格競争力に改善の兆しが見られる。また、輸出国での国内需要の拡大や加工食品における原料原産地表示の対象拡大の動きといった外部環境の変化は、国産野菜にとって追い風となっている。この機を捉えて、生産者や実需者などが国産野菜の優れた商品性を強く打ち出し、加工・業務用野菜市場での国産野菜のシェア奪還を目指すことが、わが国の野菜生産の目指す方向である。

 しかし、前月号で紹介したように、実需者などとの契約では、面積契約よりも数量契約の方が多く(前月号図6の⑤)、加工・業務用野菜取引では、安定的な定量出荷が、大きな契約要素のひとつとなっている。このため、産地においては契約数量確保に向けて、安定的な生産・出荷の確保への取り組みが引き続き重要となる。図12に示すとおり、消費者は、国産野菜の持つ高い安全性や品質、生産者の顔や産地の姿が見える安心感などといった国産野菜の魅力や特徴を高く評価し、割高でも国産野菜を選択するという消費選好を強める傾向にある。今後とも、このような消費者における国産野菜への期待と信頼に応え続けるとともに、輸入野菜に対する価格競争力を高め、加工・業務用野菜市場におけるシェア拡大を図るためには、加工・調理歩留まりを重視した大型品種や低水分含有率といった高い加工適性を有する優良品種などの生産拡大などといった、国産野菜の優位性を十分発揮することができる産地の育成が、一層重要になってくる。

 そのためにも、産地においては、実需者や中間事業者などの753事業に対する理解と協力のもと、作柄安定やコスト削減などさまざまな取り組みを着実に実行し、産地と実需者との間における長期的・継続的な信頼関係の構築を引き続き推し進める必要がある。これにより産地から消費地に至るサプライチェーンの関係者が、事業を通じて、より濃密な交流を図られることで協働関係のもと、輸入野菜に対する国産野菜の価格競争力が高まり、国産野菜への評価が着実に実需につながることを期待したい。

 753事業は、28年度も対象品目が拡大し、より多くの産地が事業に参加できるようになっている。実需者においても品目の拡大は取引の選択肢が広がることにつながることから、より多くの加工・業務用野菜取引の最前線において、753事業を活用した新規取引や既存契約の拡大の動きが広がっていくことを望むとともに、当機構においても、今後も加工・業務用野菜の産地化に取り組む地域が一層増加するよう、産地や実需者などの声を踏まえて、事業の改善を図っていく考えである。

 また、当機構では、753事業のほか、契約野菜収入確保モデル事業、加工・業務用野菜産地と実需者との交流会(国産野菜の契約取引マッチングフェア)、加工・業務用野菜に関する調査など、加工・業務用野菜の生産振興に向けたさまざまな取り組みを通じて、引き続き国内の加工・業務用野菜関係者に対する支援に努めていくこととしており、これら事業等についても、ぜひ活用していただきたい。

 なお、機構ではカット野菜需要構造実態調査など、数多くの調査結果をホームページで公開しており、業務の参考資料として積極的に活用されたい。
http://www.alic.go.jp/y-gyomu/yajukyu02_000176.html

(謝辞)

 現地調査にあたっては、ふらの農業協同組合、全国農業協同組合連合会秋田県本部および農業生産法人有限会社四位農園の皆様より、多くの貴重な資料をご提供いただくとともに、長時間にわたる聞き取りや現地調査にもご協力いただきました。また、事業参加生産者の皆様においても、農作業で忙しい中を割いて取材に丁寧に対応していただいたほか、753事業の適切かつ的確な実施を支える北海道、秋田県および宮崎県の行政関係者ならびに各地の野菜価格安定法人の皆様にもご指導ご支援いただきました。さらに、日常の事務連絡などを通じ、数多くの事業関係者の皆様からも貴重なご意見をいただきました。

 これらの皆様方に対して心よりお礼申し上げます。

〔執筆担当〕

 野菜需給部 助成業務課 山 﨑 博 之
 野菜需給部 助成業務課 森 下 あゆみ
 野菜業務部 直接契約課 金 子 秀一郎


【参考文献】

1)農林水産省、「野菜をめぐる情勢」(平成27年9月時点版)、同省ホームページ
http://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai/pdf/yasai_meguji_2709.pdf

2)岡田 正孝、「加工・業務用野菜をめぐる情勢」、野菜情報(2014年11月号)
http://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/tokusyuu/1411/tokusyuu_01.html

3)農林水産省、「加工・業務用野菜をめぐる現状」(平成25年1月)、同省ホームページ
http://www.maff.go.jp/j/seisan/kakou/yasai_kazitu/pdf/kg-yasai.pdf



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