Allium tuberosum

Chinese chive(英)

韮(和)

切っても切ってもまた生えてくる

ユリ科の多年草。

強いにおいがうまみのもと。

中国料理に欠かせないスタミナ野菜


古くて新しい野菜

わが国のにら栽培の歴史は古く、9〜10世紀ころからといわれています。
北海道や東北などの寒い地方では、体が温まり精力がつく野菜として、古くから重宝がられていました。
丈夫でつくりやすく、刈り取った後の株から再び新葉が伸びて、年数回の収穫が可能。
戦前は家庭菜園での栽培が主で、あまり八百屋さんの店頭には並びませんでした。
現在では、強いにおいもあまりきらわれなくなって消費が伸びています。北海道から沖縄まで全国的に栽培されるようになりました。

青にら

大葉種のグリーンベルトが一年中出回るが、11〜4月がいちばんおいしい。

【ヨーロッパにはない野菜】

東アジアの各地に自生し、中国や東南アジアでは古代から栽培されています。
ところがヨーロッパでは現在でもほとんど栽培されていません。
日本では、古事記や日本書紀にも記述があり、万葉集には”久々美良”として登場。
このみらがなまって、にらとなったという説もあります。

【スタミナ野菜の秘密】

にらの強いにおいのもとは、ねぎやたまねぎと同じ硫化アリルという物質。
ビタミンB1の吸収を高めたり肉や魚の生臭みをやわらげる働きもあります。
豊富に含まれるカロテンとビタミンEは油と相性が良く、レバーなどとのいためものに向いています。

花にら

とう立ちした花茎を食べる。シャリッとした歯ごたえの油いためがおいしい。晩春と秋口が旬。

【にらの旬は冬から春】

冬から春にかけてのものは葉肉が厚く柔らかです。
出回っているものの大半は、葉幅が広く色も濃い”グリーンベルト”。
夏には暑さに強い細葉種も出回り、一年中手に入ります。
主な産地は栃木、高知などで、全国の出荷量の約6割をこの両県で占めています。
”テンダーポール”という花にら用の品種は、5月から10月にかけて次々に花のつく茎を伸ばします。
つぼみと茎を食用とします。

【上品な風味の黄にら】

高級な中国料理に使われる黄色いにらは、青にらと品種は同じ。いったん収穫した後の株に、黒いビニールをかけて光をさえぎって育てる軟化栽培で、もやしのようにつくります。
岡山で栽培されています。

黄にら

別名にらもやし。青にらと同じ品種を軟化栽培して黄色に育てる。ほのかに甘く、香りは淡く上品。


青い葉を収穫した後、黒いビニールで日光をさえでると新しく出てくる葉は黄色になる

夏の盛りの8月ごろに咲く白い星のようなにらの花

薬用にすることもあるにらの種。株分けでも増やせる

台湾の市場で売られている花にらの大束


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