しそ、みょうが、せり、さんしょう・・・、日本料理にはこれら香辛野菜が欠かせません。
香辛野菜はいろどりよく季節感を演出する、料理のだいじな引き立て役です。
昔と違い、今はほとんどの種類が一年中出回っていますが、もともとは季節の喜びを伝えてくれる身近な自然そのものでした。
たとえば、しそ。縄文時代後期の遺跡から種が出土しているほど古くから親しまれてきました。
万葉集に詠まれた若菜摘みの「若菜」は、せりに代表される早春の野草です。さんしょうは「小粒でもピリリと辛い」とことわざにもなっています。
じつは、香辛野菜は体にもよいのです。刺身に必ずしその葉や花穂(カスイ)が添えられるのは、独特の香り(しそアルデヒド)に防腐作用があるから。このほかにもそれぞれの香辛野菜が、食欲増進作用、殺菌作用、健胃作用、整腸作用などをもっています。小さなあしらいの、大きな力といえます。


みょうがたけ

みょうがの若芽(葉柄)を軟化栽培したもので、初夏に出回る。

花穂じそ

(はなほじそ)
開花しかけた、しその花穂(かすい)。淡紫色のいろどりが美しく、刺身のあしらいに。

しその実
佃煮、福神漬け、塩漬けなどに。乾燥したものは七味とうがらしの材料に。

穂じそ
未熟な実をつけたしその花穂。束穂(たばほ)ともいう。刺身に添え、しごいてしょうゆの香りつけに。

さんしょう
若芽(木の芽)は、吸いもの、田楽みそに。未熟果は佃煮や煮物に。乾燥させた実は粉ざんしょうに。

芽じそ
しその幼植物。赤芽(紫芽《むらめ》)は本葉2枚くらいのときに、青芽は双葉のときに、刺身などに添える。最近は赤芽が人気。

葉たで
たでは日本原産の一年草。そのたでの変種、笹たでの若い茎葉。あゆの塩焼きに欠かせないので、別名あゆたでともいう。

紅たで

(べにたで)
やなぎたでの変種。本葉が出る前の幼芽を収穫したもの。刺身のつまに使われ、ピリッとした辛みがある。一年中出回っている。

みょうが
みょうがの蕾。花みょうがともいう。ひやむぎ、そうめんの薬味、吸い口、酢のものに。

大葉

(おおば)
青じその葉。刺身などの添えものやてんぷらに。紅たでの産地で栽培が始まり、紅たでよりはるかに大きいので大葉の名がついた。

根わさび
わさびの根茎。おろし器で、すって、魚料理、握りずし、そばなどに。先端ほど辛みが少ないので、葉のついたほうからおろすとよい。

せり
湧き水のある湿地に自生する。早春の香気を楽しむ。栽培には、水ぜりと畑ぜりがある。吸いもの、おひたし、あえものに。


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