Arctium lappa

edible burdock(英)

grande bardane comestible(仏f)

牛蒡(和)

外国原産で、日本で作物化。

食用にしているのは日本だけ。

腸内掃除の名人。

低カロリーで若者にも人気


木の根を食べている!?

ごぼうはユーラシア大陸の北部に広く野生しています。すでに10世紀以前に、中国から薬草として渡来していたといわれます。ごぼうを栽培し、食用にしているのは世界中で日本だけのようです。シャキシャキした歯ざわりと独特の香りが欧米人の好みにはあわないようで、「日本人は木の根を食べている」と驚くとか。

滝野川ごぼう

長さ約1メートル、直径2〜3センチ。長根ごぼうの代表品種。江戸初期から東京の滝野川付近で栽培され、現在の主流。

【長根は関東、短根は関西】

関東は耕土がくろぼくで深くて水はけがよく、関西はあまり深くない。このような土壌の違いから、長いごぼうは主に関東、短いごぼうは主に関西でつくられます。

現在では長根が主流に。年間生産量の5割を茨城、千葉ほか関東5県が占めています。12月を最盛期に3月まで、貯蔵ものが順次出荷されます。

また、特産品としては京都の堀川ごぼう、千葉の大浦ごぼうなど、太さがふつうのごぼうの3倍もあるようなものもつくられています。

堀川ごぼう

京都堀川で滝野川系ごぼうを特殊栽培。長さ約50センチ、直径6〜9センチ。中に空洞があり、栽培に手間がかかるので、高価。

【薬効が見直される】

独特の歯ごたえは炭水化物の一種のイヌリンと繊維質のセルロースで、野菜の中でトップクラスの含有量です。ともに腸を掃除し、便通をよくする働きもあり、薬効が注目されています。

【洋風アレンジで大変身】

地味なごぼうが最近は低カロリー、ヘルシー食品として大変身。ごぼうサラダなど洋風アレンジが人気で、消費も上向きになりました。ごぼう入りピラフやクッキーなど、若い女性向けの商品も開発されています。

大浦ごぼう

直径約10センチ、大きいものは4キロにも。中に空洞があり、断面は偏平。千葉県八日市場市大浦で、わずかに栽培されている。

【切りごぼうと乾燥ごぼう】

食生活の簡便化で急増しているのが切りごぼう。日本から中国、台湾に種と技術を持ち込んで栽培し、輸入しています。

また海外生活者などに重宝されるのが乾燥ごぼう。冷結乾燥野菜により日本の味をどこでも楽しめます。

新ごぼう

初夏に出回るので夏ごぼうともよばれる。直径1.5センチ前後。柔らかく、香りもよい。柳川鍋に欠かせない。

【皮の近くにうまみと香り】

土つきを選べるときは、皮は包丁の背で薄くこそげるだけにしましょう。皮近くにうまみと香りがあるからです。

切ったら水にさらしますが、酢を数滴たらすと、あくを抑え渇変が防げます。

葉ごぼう

5〜6月に、関西を中心に出回る。香りが高い。柔らかい葉柄と若い根を食べる。福井の越前白茎が有名。


空洞のあるごぼうに

肉や野菜を詰める料理

中に空洞ができる特徴を利用し、野菜やとり肉、かにの身などを詰め、竹の皮に包んで煮込む堀川ごぼう。京都の正月料理には、なくてはならない野菜です。成田山新勝寺の献上用に契約栽培されている大浦ごぼうも、中が空洞になっていて精進料理に使います。

みそ漬けのやまごぼうは

ゴボウアザミの根

観光地でみそ漬けなどにして売られているやまごぼう。これはごぼうとは別種の、キク科アザミ属のゴボウアザミの根です。本州中部以南の山野に自生しています。ヤマゴボウ科のヤマゴボウとも別種。本物のヤマゴボウは根が有毒なので注意しましょう。

花かざりのゴボウアザミ


道ばたに生えている野生のごぼう。原産地域のロシアで

あざみに似たごぼうの花。ごぼうは開花するまで畑におかないので、めったに目にすることはない


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